親知らずが生えるか事前に分かる?
レントゲンで分かること【市川】
「子どもの矯正相談で撮ったレントゲンに、親知らずの芽が写っていた」「自分の埋まった親知らずは、この先動くのだろうか」――市川でご家族そろって通われている方から、こうした質問をいただきます。親知らずが生えるか事前に分かるのか。答えは「ある程度は読めるが、言い切ることはできない」です。ただし、その「ある程度」の中身を知っておくと、お子さんの画像を見たときの受け止め方も、ご自身の親知らずとの付き合い方も変わります。
この記事では、レントゲンに親知らずがいつから写り、年齢とともに何が分かるようになっていくのかを時系列で整理し、「出てきそう」「止まりそう」を読むための3つの手がかりを説明します。最後に、市川でお子さんの画像に写った親知らずと、親御さんの埋まった親知らずを一緒に確かめる流れをまとめました。生える年齢や抜く時期の話は当院の別の記事に譲り、ここでは「写真から読めること」に絞ります。
レントゲンに親知らずはいつから写る?
――年齢とともに"分かること"が増えていく
親知らずは、口の中に顔を出すずっと前から、あごの骨の中で少しずつ作られています。その途中経過を見られるのが、お口全体を1枚に写すレントゲン(パノラマ写真)です。撮る年齢によって写るものが違い、分かることも段階的に増えていきます。
芽が写る(10代前半ごろ)
あごの奥に、丸く小さな影として親知らずの芽が見え始めます。この段階で分かるのは「作られているかどうか」と「4本のうち何本あるか」だけで、向きも生えるかどうかもまだ決まっていません。芽の形成時期には個人差があり、この年齢で写らない方もいます。
頭の形ができる(10代半ば)
芽が歯の頭(歯冠)の形を取り、噛む面の凹凸が見えてきます。このころから、頭がどちらを向いているか――上向きか、前に傾いているか、横になっているか――の傾向が読み取れるようになります。ただし向きは成長とともに変わることがあり、まだ確定ではありません。
向きと余裕が見える(10代後半)
頭が完成し、手前の歯(第二大臼歯)との位置関係と、後ろにどれだけスペースがあるかがはっきりしてきます。この段階になると「まっすぐ出てきそう」「手前の歯に当たって止まりそう」という見立てが立てられるようになります。日本小児歯科学会も、第二大臼歯は11〜13歳のうちに生えるのが一般的で、生えてこない場合はエックス線撮影で調べる必要があるとしています(参照:日本小児歯科学会「こどもたちの口と歯の質問箱|中学生・高校生」 https://www.jspd.or.jp/question/school_students/ )。手前の歯の状態を確認する撮影が、そのまま親知らずの見立てにも使えます。
根ができる(20代前後)
頭の下に根が伸び、その長さと形が写ります。根が伸びる過程は歯を押し上げる力になるため、根が伸びている途中なら「まだ動く余地がある」、根が完成しているなら「これ以上大きくは動きにくい」と読めます。根の先が下あごの神経の通り道に近いかどうかも、この段階で分かる大切な情報です。
このように、レントゲンから分かることは1回の撮影で完結するものではなく、年齢を追って積み重なっていきます。お子さんの画像に芽が写っていた、というのは4段階のうち最初の1つが見えただけで、そこから先は成長に合わせて見直していくものだと考えてください。
「写っていない」の意味
10代前半の撮影で親知らずの芽が写っていない場合、「作られていない」のか「まだ写る時期ではない」のかは、その1枚では区別できません。数年後の撮影でも写らなければ、先天的にない可能性が高まります。逆に、一度写らなかったのに後から見えてくることもあるため、1枚の結果で「一生生えない」と決めつけないことが大切です。
「生えそう/止まりそう」を読む3つの手がかり
――芽・向き・余裕
撮影の段階が進んでも、レントゲンが教えてくれるのは「生える・生えない」の答えそのものではなく、それを見立てるための材料です。当院では、材料を「芽」「向き」「余裕」の3つの手がかりに整理して読んでいます。見立てはあくまで見通しであり、予言ではないことを先にお伝えしておきます。
手がかり1|芽の有無と数
最初の手がかりは、そもそも親知らずが作られているか、そして4本のうち何本あるかです。上下左右で本数が違うことは珍しくなく、上だけ2本、片側だけ1本という方もいます。芽がなければ、その場所に親知らずが出てくることはありません。芽があれば、次の手がかりに進みます。
手がかり2|向き
頭がどちらを向いているかは、出てこられるかどうかを最も大きく左右します。上向きなら歯ぐきまでの道が開いていますが、前に傾いていれば手前の歯の後ろにぶつかり、横向きなら歯ぐきに届く前に止まります。日本口腔外科学会は、形成の完了した歯が正常な時期を過ぎても出てこず、粘膜の下やあごの骨の中にとどまっている状態を埋伏と呼び、原因には歯そのものの位置や方向の異常があると説明しています(参照:日本口腔外科学会「歯が生えてこないが…」 https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/ha/haetekonai/ )。向きが横のまま根が完成した親知らずは、この先も出てくる可能性が低いと読みます。
手がかり3|手前の歯との余裕
向きがよくても、手前の歯の後ろにスペースがなければ、出口が塞がれた形になります。あごの奥行きは成長とともに少し増えるため、10代のうちは「今は狭いが数年後に余裕が生まれる」ことがあり、この点はお子さんの見立てで特に慎重になる部分です。大人の場合はあごの成長が止まっているため、余裕の有無はほぼ確定した材料として読めます。
- 芽がある+上向き+余裕あり → 出てくる可能性が高い(時期には幅がある)
- 芽がある+前に傾く+余裕が少ない → 途中で止まりやすい。経過の確認を続ける
- 芽がある+横向き+根が完成 → 出てくる可能性は低い。手前の歯への影響を見る
- 芽がない → その場所に親知らずは出てこない
この組み合わせは考え方の整理であり、実際にはそれぞれの中間にあたる方も多くいます。同じ材料でも撮影の年齢によって読み方が変わるため、見立ては「今の時点での見通し」としてお伝えしています。
お子さんの画像でよくある誤解
矯正相談や定期検診でお子さんの画像を見た親御さんから、「芽があるから将来抜くことになるのですね」と聞かれることがあります。芽があることと、抜歯が必要になることは別の話です。上向きで余裕があれば普通の奥歯として使えることもありますし、そもそも出てこないまま問題を起こさないこともあります。芽が写った段階でできるのは「あることを知って、成長に合わせて見直す」ことだけです。お子さんの歯の本数がどう増えていくかは、小児歯科の記事で説明しています。
市川でお子さんの画像に写った親知らずと、
親御さんの埋まった親知らずを一緒に確かめるには
親知らずの見立ては、1枚の写真より、年齢を追った複数の写真を並べるほうが確かになります。ご家族そろって通われている方に向けて、当院での確認の進め方を紹介します。
お子さんは「今の段階」を記録し、次の撮影で比べる
お子さんの場合、矯正相談や定期検診で撮ったお口全体のレントゲンをそのまま活用し、親知らずが4段階のどこにいるかを記録しておきます。数年後に同じ撮影をしたとき、向きや余裕がどう変わったかを並べて見ることで、見立ての精度が上がります。親知らずのためだけに撮影を増やす必要はなく、ほかの目的で撮る1枚を活かすのが、お子さんにとって負担の少ない方法です。矯正相談についての案内は矯正歯科のページにまとめています(矯正歯科のページはこちら)。
親御さんは「動く余地があるか」を見る
長く埋まったままの親知らずは、根が完成しているか、向きはどうか、手前の歯や歯ぐきに変化がないかを確認し、この先動く余地があるかどうかを読みます。動く余地が少なく、手前の歯にも影響していなければ、定期的に確認しながら見守る方針になることが多いです。逆に、手前の歯の根に接している、周りに影がある、といった所見があれば、動くかどうかとは別に対処を考えます。
当院でできること
- JR市川駅南口から徒歩約7分、そよらリーフシティ市川の2階にあり、休みなく夜20時30分まで診療しています。学校や仕事の後にご家族でお越しいただけます
- お口全体のレントゲンと歯科用CTを院内に備え、芽・向き・余裕・根の状態を画像を見ながら段階に沿ってご説明します
- 過去の画像があれば並べて比較し、数年でどう変化したかを一緒に確認します
- お子さんと親御さんを同じ日にご案内し、それぞれの目的に合わせた見立てを1回の来院でお伝えします
- 予約はWEB・LINEから24時間受け付けており、ご家族まとめての予約にも対応しています
よくある質問
子どもの矯正相談で撮ったレントゲンに親知らずの芽が写っていました。生えてくるということですか?
何歳くらいのレントゲンから親知らずは写りますか?
私の親知らずは何年も埋まったままです。今から生えてくることはありますか?
レントゲンだけで「生えるか生えないか」を言い切ってもらえますか?
親子で同じ日にレントゲンを撮ってもらえますか?
まとめ|親知らずが生えるか事前に分かるのは「ある程度」。芽・向き・余裕を年齢を追って読む
親知らずが生えるか事前に分かるのかという問いに対して、レントゲンは「芽の有無」「向き」「手前の歯との余裕」「根のでき具合」という材料を、年齢を追って段階的に見せてくれます。10代前半で芽が写り、10代半ばで頭の形と向きの傾向が見え、10代後半で余裕がはっきりし、20代前後で根の状態が分かる――この流れを知っていれば、お子さんの画像に芽が写っていたときも、慌てずに「今は最初の段階」と受け止められます。
ただし、材料から組み立てる見立ては見通しであって断定ではありません。市川でお子さんの親知らずの芽を見つけた方、ご自身の埋まった親知らずが動くのか気になっている方は、年齢を追って比べるつもりで、ご家族で一度、状態を見にいらしてください。
レントゲンで見立てるうえでの注意点
注意点
- この記事の4段階と年齢の目安は一般的な整理で、芽ができる時期や成長の速さには大きな個人差があります
- レントゲンから読める見立ては見通しであり、生えるかどうかを事前に断定することはできません
- 1回の撮影で芽が写らなくても、後から見えてくることがあります。「写らない=一生ない」とは判断しません
- 撮影は必要性を判断したうえで行い、お子さんの場合は成長に合わせた間隔で無理のない回数にとどめます
- 妊娠中・持病のある方・服薬中の方は、撮影や確認の時期・方法が変わることがあります。初回にお知らせください
おおよその費用
親知らずの芽や向きを確認するための診察とお口全体のレントゲン撮影は、健康保険で受けるのが原則です。3割負担の場合、初診料と撮影を合わせた1回のお支払いはおおよそ2千〜3千円台が一般的な目安で、お子さんは市川市などお住まいの自治体の医療費助成により窓口でのご負担が変わります。この金額は保険制度上の一般的な範囲を示したもので、当院の掲載額ではありません。
会計はクレジットカードと現金のどちらでも可能で、ご家族分をまとめてお支払いいただくこともできます。
記載理由
医療広告ガイドライン(平成30年6月1日施行)の趣旨に基づいて、お子さんの画像に写った親知らずや、ご自身の埋まった親知らずが生えるかどうか知りたい方が、レントゲンで分かること・限界・費用を踏まえて受診を検討できるように記載しています。
※見立ての精度や経過には個人差があります。
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監修 / 医療法人社団 翔翼会
理事長 村上 翔 - 私たちが実践するのは、あなたを“患者”ではなく「お客様」として丁寧にもてなすホスピタリティと、「大切な家族や友人にしてあげたい診療」です。大学病院レベル以上の設備と衛生環境を整え、一人ひとりのお客様に心から寄り添いながら納得していただけるベストな治療法をご提案してまいります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。レントゲンから読み取れる親知らずの見立てには限界があり、生えるかどうかを事前に断定することはできません。気になる症状がある場合は自己判断をせず、歯科医院での受診をおすすめします。
患者様の満足度調査を
実施しております。
少しでも患者様にとってより良い⻭科医療を提供するため、 第三者機関のNPO法人 日本⻭科医療評価機構に依頼をし、患者様の満足度調査を行っています。 患者様の率直なご意見をいただき、 改善すべき点は真摯に受け止めていきたいと思っています。当院には患者様の個人情報は一切伝えられませんので、是非、皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください。NPO法人日本⻭科医療評価機構の調査結果はバナーよりご確認ください。
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